アップル袋叩きの「租税回避」

低税率国を使う過度の節税が米議会で槍玉。サプライチェーン国際化の他山の石。

2013年7月号 BUSINESS

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「米政府に支払うべき“ドル”をすべて納めています。法令墨守どころか、法律の精神も守っています」「知的所有権をオフショアに移転させることもしていないし、カリブ海の島に資金を貯めてもいません」ひな壇に並ぶ議員たちを前に目をかっと見開いて、長身の白髪の男性が熱弁をふるい始めた。拳を上下に振って主張する様子は法廷弁護士を思わせる。真向かいに座っていたカール・レビン議員(民主党)は冷めた口調で反論した。「アップル製品の創意性の95%は(本社のある)カリフォルニア州から生まれている。なのに、利益の3分の2がアイルランドとは」。隣に座っていた共和党の重鎮ジョン・マケイン議員も同調。「米国最大の租税回避企業だろう。言語道断だ」5月21日、米上院調査小委員会の公聴会でアップルのティム・クック最高経営者(CEO)が証言した。タブレット型端末「iPad」など最先端商品の発表 ………

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