林農水相がTPPより「日米FTA」

尻尾を出さない大臣のホンネは、TPP紛糾の間隙を縫って米国とFTAを結ぶこと。

2013年7月号 BUSINESS

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ポーカーフェイスの裏に潜む林芳正農林水産大臣のホンネが見えてきた。父は厚生大臣、大蔵大臣を歴任した林義郎氏、祖父と高祖父も衆院議員。本人は東大卒後、三井物産を経てハーバード大ケネディスクールに留学した絵に描いたような国際派。1995年の参院選に出馬し初当選。すでに当選3回を数え、防衛大臣、経済財政担当大臣を歴任した。眩いばかりの血筋と経歴だ。補助金と公共事業にどっぷり浸かり、地元への我田引水に血道を上げる農水族議員とは違う空気を吸って政界でキャリアを積み上げてきた。就任までJA(農協)グループ幹部と面識のない農水大臣は初めてに違いない。昨年12月の就任直後、全国農業協同組合中央会(JA全中)の萬歳章会長がいの一番に「初めまして」と、ご挨拶に駆け付けた。農水大臣がまったく不似合いな林氏をその任に就けた安倍晋三首相の狙いは何か。JA幹部は「TPP推進のため ………

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