2013年7月号 BUSINESS
本誌が3年前にスクープした「セラーテム事件」。4月12日、金融商品取引法違反(偽計)容疑で東京地検特捜部に起訴された社長の池田修と元取締役CFO(最高財務責任者)の宮永浩明に対し、東京地裁がそれぞれ懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を下した。この判決をめぐって不可解な事態が起きている。事件を主導した宮永が控訴を断念したのに、池田は判決を不服として東京高裁に控訴。今もなお社長に留まっているのだ。刑が確定していないとはいえ、有罪判決を受けた刑事被告人が経営トップに居座り続け、他の取締役や監査役、大株主らが誰も異を唱えないのは明らかに異常だ。事件の経緯を振り返ろう。2009年、大証ジャスダックに上場していた(12年6月上場廃止)IT企業のセラーテムテクノロジーが実施した第三者割当増資を、怪しげな中国系ファンドが2度にわたり引き受け、発行済株式の過半数を取得した ………
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