「細胞・再生医療」に挑む富士フイルム、テルモ

人工皮膚・軟骨、癌の免疫治療、心筋再生…。国内製薬企業は出遅れ。異業種参入組が突っ走る。

2013年9月号 BUSINESS

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昨秋、京都大学の山中伸弥教授がiPS創製でノーベル生理学・医学賞を受賞して以来、脚光を浴び続ける細胞・再生医療――。経済産業省の再生医療の実用化・産業化に関する研究会によると、2050年の再生医療市場は関連分野を含め38兆円の超巨大産業になると予想される。政府は新成長戦略の一環として日本発の技術であるiPS細胞を核とする再生医療で世界をリードする戦略を打ち出した。さらに世界に先駆け細胞・再生医療関連の法規制に乗り出している。政府の方針に引っ張られるように産業界の動きも活発だ。医療系ベンチャーのみならず製薬、化学、医療機器、電子など数多くの企業が参入したが、細胞関連で実績のある富士フイルムやテルモが先頭を走っている。

写真技術を使った突破力

政府が細胞・再生医療の体制整備に乗り出す前に、自民、民主など超党派の議員が再生医療推進法を議員立法として提出し、4月に成立した。同法の目 ………

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