タイ、インドネシアで日本企業苦戦。中国景気減速の余波に見舞われ、アベノミクスの前提が崩れてきた。
2013年9月号 BUSINESS [日本株8月ショック]
米国がクシャミをすれば、日本が風邪を引く。一昔前の常套句をもじって言えば、中国がクシャミをすればASEAN(東南アジア諸国連合)を筆頭に、アジア全体が風邪を引く。尖閣摩擦を機に脱中国を目指す日本企業の前に立ちはだかる難問だ。東南アジアは日本のメーカーにとって米国に次ぐ生命線。だからだろう。この地域で販売が苦戦すると、ああだこうだ、と書き立てられる。直近の話題は、円安で業績が急改善しているはずのトヨタ自動車だ。8月2日のロイター通信を見よう。ASEANは北米、日本に次ぐ巨大市場。同社にとって市場規模は欧州や中国を上回るが、タイやインドネシアでは販売減に見舞われている――というのだ。タイでは1~6月の販売台数が23万7千台と、前年同期比2%減少した。インドネシアでも販売増のペースは、市場全体のペースを大きく下回る。タイでは政府による自動車購入補助金の終了が、イ ………
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