消費増税に備えるアベノミクスは荒療治でドイツを復活させたシュレーダー改革がモデルになる。
2013年10月号 ドイツに学べ [日本版シュレーダー改革]
今年12月に来日するドイツのゲアハルト・シュレーダー前首相の経済改革は、ともすれば労働市場改革が中心とみられがちだ。だが、産業構造のあり方にも転換点を与えた2000年の「税制改革」も見逃せない。シュレーダー氏は「新しい中道」という社会民主党(SPD)の路線変更をかかげて、1998年の連邦選挙に勝利した。同年10月に緑の党との連立政権が発足、政党カラーから「赤緑・政権」と呼ばれた政権の1期目の目玉政策だったのが税制改革だ。政権発足直後の11月には「1999・2000・2002年減税法案」という3段階で150億マルク(当時は1マルク=約74円)の減税案をまとめている。所得税の課税最低限を00年、02年の2段階で引き上げる一方、02年までに税率を段階的に下げようとした。さらに法人税に関しても留保利益(配当を除いた利益)への税率を99年に45%から40%に引き下げ、配当課税の税率は従来通り ………
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