シャープと結託した銀行と証券会社に騙される個人投資家は、歴史に残る「大マヌケ」と言う外ない。
2013年11月号 BUSINESS
今年の初め、倒産の瀬戸際にあったシャープが1200億円もの資金を株式の公募増資で集めるという。日本を代表する銀行・証券会社には、何のモラルもないことが、改めて浮き彫りになった。シャープが巨額の債務の整理なしに再生できないことは明白だ。無理矢理赤字を回避した上で公募増資に踏み切るのは論外だが、銀行にしてみれば貸付金を回収するために誰かに損を押し付ければ、それでよし。証券会社に至っては、引受手数料さえ得られれば、後は野となれ山となれだ。では、なぜ今なのか。理由は簡単だ。少なくとも前期末までは業績と市場環境が悪すぎて、いくらおめでたい個人投資家でも騙すに騙せなかったからだ。個人からカネを引き出せないならプロの投資家に頼るしかないが、おいそれとプロが手を出すはずはなく、結局、シャープの弱みに付け込んで技術やノウハウを安く手に入れようとした競合他社が ………
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