楽天の創業者で会長兼社長、三木谷浩史の周辺が喧（かまびす）しい。“不敗”投手マー君（田中将大投手）の活躍で、球団創設9年目にして念願のリーグ初優勝と日本一を成し遂げたかと思えば、政府の産業競争力会議の議員を引き受ける条件の一つでもあった一般医薬品のインターネット販売をめぐり、政府が限定的禁止で落着を図るや、議員を辞任表明して政府を厳しく非難する一幕も（20～21ページ参照）。そして「すわっ、孫が三木谷つぶしか」と電子商取引（EC）業界を色めき立たせたのが、ヤフージャパンがECモール「出店料無料」としたことである。ソフトバンク社長でもある孫正義会長が10月7日、「ヤフーは間違っていた」という自虐的な挨拶で披露したこの大胆なサービス。楽天に大きく水をあけられたヤフーの起死回生策で、これだけでも楽天には十分に刺激的だったが、さらに楽天関係者を戸惑わせたのが ………