2014年1月号 BUSINESS
日本中の農家を揺るがしながらコメの減反廃止を決めた安倍政権――。メディアが半世紀ぶりの農政大改革と騒ぐ中、先頭に立つべき林芳正農林水産相(52)の影が薄い。官邸の言いなり、官僚ペーパーを読み上げるだけで見せ場はゼロ。「将来の首相」と持て囃されたのがウソのようだ。今回の焦点になったのは、民主党政権(当時)が導入したコメ農家への減反補助金カット問題。官邸サイドは、減反に従う農家すべてに水田10アールにつき1万5千円支払うこの補助金を3分の1に減額、さらに支給対象を選別しようと目論んだ。官邸周辺からのリーク情報に乗せられたマスコミは「大規模農家に補助金集中」と一斉に書き立てた。こうした思惑先行の報道はよくある話。問題は、林農水相が10月29日の定例記者会見で「小規模農家を含めて全農家を支払い対象とするのは適切でない」と報道を追認してしまったことだ。大規模農 ………
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