電子書籍を本屋で売る「アホ実験」

ネットに対抗する出版流通界の浅知恵。経産省の委託事業だが、失敗必至の愚の骨頂。

2014年3月号 LIFE

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苦し紛れのヤケクソ戦略なのか、それとも日本出版界の総力を結集して力業で我田引水に持ち込もうとしているのか——「街の本屋で電子書籍を売る」などというトンデモ実証実験が計画されている。書店や取次業者など出版流通系の業界団体である日本出版インフラセンター(JPO)が「書店における電子書籍販売推進コンソーシアム」の設立を発表した。プレスリリースを読んで、その滑稽さに思わず鼻からコーヒーを噴いてしまった。それによると、経産省の委託事業としてJPOが立ち上げた出版社、取次会社、書店、印刷会社、有識者で構成する「フューチャー・ブックストア・フォーラム」(代表・肥田美代子出版文化産業振興財団理事長)が2011年から議論してまとめた、リアル書店活性化への提言を受けた結果だという。

拒否反応6割超えても

日本出版界の重鎮が雁首揃えてこのお粗末提言か! 頭がクラクラするのを禁じ得ないが、よ ………

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