クリミアに進駐したロシア軍のえげつなさは終戦間際の旧ソ連参戦を想起させるが、「北方領土問題解決」にかける。
2014年4月号 POLITICS [ロシアの次は北朝鮮]
安倍政権は悪路に差しかかった。1年目の強運は、運も実力の政治家にあって、安倍晋三首相の功績と評価されなければならないが、政局の足音に敏感でありたいなら、2年目のゆらぎに行き詰まりの予兆を認めなければならない。現在の状況は一見、凪いでいる。年明け急落した日経平均株価は一時1万5千円台を回復し、官邸内外の失言ラッシュにもかかわらず、2014年度予算は年度内成立が確定、靖国参拝をめぐって「失望」コメントの応酬があった日米関係もオバマ米大統領の4月訪日が決まった。波乱の芽は、いずれも未然に摘み取られたかに見える。それでも、内政・外交両方の軸に生じたずれは、次第にぶれへ広がっていくだろう。
内政の軸である菅義偉官房長官と安倍首相の軋(きし)みは3月号で報じたが、その後も止む気配はない。3月10日、菅氏は従軍慰安婦への旧日本軍の関与を認めて謝罪した1993年の「河 ………
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