「外堀」を埋められるGPIF三谷理事長

2014年5月号 BUSINESS

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約130兆円に上る公的年金の資金を運用する世界最大の機関投資家、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の三谷隆博理事長の更迭が取り沙汰され始めている。日銀出身だが、株式や海外での運用を増やして成果を上げたい安倍晋三政権の意向に面従腹背、なかなか舵を切らないことに官邸が歯軋りしているのだ。安倍政権は昨夏にGPIFの監督官庁である厚労省でなく、内閣に有識者会議(座長、伊藤隆敏東京大教授)を設け、GPIFなど公的資金運用の改革に乗り出した。改革に消極的な厚労省に主導権を握らせないための作戦で、11月末にまとまった報告書は、国内債6割の運用比率を落とすことを打ち出した。だが、GPIF側の動きは鈍い。表向き歯向かっているわけではないが、運用を含めGPIFの全権を握る三谷理事長は金融関係者に「(国民の資産を政治利用しようとしている動きは)困ったことだ」と本音を漏らしてい ………

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