首相の威を借る「薩摩おごじょ」は財務省や自民党税調と一戦を構える覚悟。どうなることか。
2014年5月号 BUSINESS
安倍晋三首相は6月に新たな成長戦略を打ち出し、消費増税後の景気失速を回避する構えだが、その焦点に法人税の実効税率引き下げが浮上している。現在約35%の実効税率について、経団連や経済財政諮問会議の民間議員が主張しているように、近隣諸国並みに10%も大幅に引き下げるのか、それとも小幅下げにとどめるか。「異次元の法人税改革」を国際公約済みの首相の肝いり人事で、時の人になっているのが、政府税制調査会の法人課税専門委員会座長に就任した大田弘子政策研究大学院大学教授である。大田氏は、2006年の第一次安倍政権で民間人閣僚として経済財政相に抜擢され、首相のブレーンの代表格だ。鹿児島県出身の本格焼酎派であるとともにフルボディの赤ワイン好きで知られる酒豪。下戸の首相とは対照的だが、2人はともに1954年生まれで還暦を迎える。午年の「年男・年女コンビ」の連携プレーとなる ………
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