2014年5月号 BUSINESS
「仏作って魂入れず」とは、まさにこういうことを言うのだろう。地方分権や地方経済の活性化について、国と地方の代表者が膝を突き合わせて話し合う目的で創設された「国と地方の協議の場」のことである。2009年総選挙で協議法制化の是非を巡る議論が巻き起こり、法制化後の初会合で菅直人首相(当時)が「自治体との連携の中で行政、政治が行える大きな一歩」と大見得を切った。だが発足からわずか3年で形骸化。現在は国が行政施策を説明、地方が要望や謝意を伝えるおざなりの場に堕している。協議の場は地方財源の拡充を目指した「三位一体改革」に端を発する。国庫補助金の縮減などをめぐる国と地方の利害を調整する場として、非公式な協議がスタートしたが、地方交付税の大幅削減を招いた。ほろ苦い経験を味わった地方は捲土重来を期すため、「次の分権改革に向けて、国・地方が対等に議論できる舞 ………
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