うそ寒い「オバマ訪日」

オバマ大統領の来日にミシェル夫人は同伴しない。ほとんど同盟国の体面を取り繕うための顔見世興行に近い。

2014年5月号 POLITICS [孤立化する「安倍外交」]

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オバマ米大統領の来日(4月23~25日)に、ミシェル夫人は付いて来ない。国家元首間の公式招待である外交上最高ランクの国賓で、儀礼に不可欠な配偶者を同伴しないのは異例だ。ミシェル夫人は3月、習近平国家主席夫人の招きに応じ、娘2人や母親と中国に1週間も滞在したばかり。今回は「娘たちの学校がある」とはいえ、日本への冷ややかな態度が意図したエスケープであることは間違いない。ずばり、ミシェル夫人は安倍晋三首相が嫌なのだ。それも感情的にではなく、「愛国者とは異質の排他的ナショナリスト」として政治的に忌避し、オバマ氏も暗にそれに同調している。大統領本人が実質2日の日程で、国賓とは名ばかりの駆け足訪問である。日本側が箔付けのため国賓待遇にこだわったのは、無残な裏目に出た。会談後いくら毎度おなじみの「同盟強化」をうたっても、実際は現下のよそよそしい日米外交を象徴 ………

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