東電は自己変革に動き出したが、「再稼働ありき」の関電は変化を嫌い、危機感も乏しい。
2014年6月号 BUSINESS
原子力関連会社や電力会社を主力とする日本原子力産業協会(JAIF)が主催する「第47回原産年次大会」が4月15日~16日、東京国際フォーラムで開かれた。世界31カ国・地域、3国際機関の関係者ら745人が集まり、例によって大政翼賛会的な発言が続くと思いきや、今大会のムードは違っていた。「信頼回復に向けた決意」をテーマに、東京電力福島第一原子力発電所(1F)事故を取り上げたが、議論の矛先は必ずしも反原子力派・脱原子力派に向かわず、日本の電力会社に苦言を呈する向きが少なくなかった。
パネル討論で口火を切ったのは英インペリアル・カレッジ・ロンドン名誉上級研究フェローのマルコム・グリムストン氏だった。原子力と放射能に強い忌避と恐怖感を抱く日本国民について「国民は合理的でないと電力会社は考えるが、そこに至るには相応の理由がある」と述べ、「原子力産業側の伝え方にこそ問 ………
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