川内原発に「破局的噴火」リスク。原子力規制委を納得させられなければ再稼働はますます遅れる。
2014年6月号 BUSINESS
電力会社の2013年度決算は悲惨だった。10社中5社が3年連続の連結最終赤字となり、単体の自己資本比率は東京電力のほか北海道電力と九州電力で10%を割り込んだ。だから両社は、日本政策投資銀行に優先株の増資を引き受けてもらう苦渋の決断をした。地域のボスとして振る舞ってきた彼らにとって、これほどの屈辱はない。赤字が続くのは、原子力発電所の安全審査が進まず再稼働しないため、火力発電の燃料費負担がかさんでいるからとされる。電力各社は原子力規制委員会が安全審査をいたずらに長引かせているとみており、経営陣は自らの責任など微塵も感じていない。その証拠に今年、退任を表明した社長はいない。燃料費が膨らんでいるのは事実だが、東京ガスや大阪ガスはなぜ電力事業で荒稼ぎしているのか。13年度、東ガスの電力事業利益は前期比28%増の244億円、大ガスは同じく19%増の291億円だった。 ………
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