小僧寿し、Jトラスト、クレア、SOL、T&C、リアルコム……。無法地帯同然の錬金術。
2014年6月号 BUSINESS
「ライツ・オファリング」がおかしなことになっている。全株主に新株予約権を無償で割り当て、期間内に行使してもらうことで増資を行う資金調達手法だが、日本では一昨年秋から本格的に普及し始めた。当初は不公正ファイナンスを封じる切り札とされたものの、その実態はかつてのMSCB(下方修正条項付転換社債)にも似た不振企業の錬金術と化しつつある。直近で注目されているのは小僧寿しのケースだ。新株予約権の行使期間は5月22日までで、最大約22億円の調達を目論んでいる。同社はその昔、外食産業のリーディング企業で、今も高い知名度を誇るが、目下、業績はボロボロ。4期連続の最終赤字で、2013年12月期はその額が約17億円にまで膨らんだ。りそな銀行からの借入金は財務制限条項に抵触し、資金調達環境は八方塞がりだ。しかも近年は経営権の交代が目まぐるしい。外食大手すかいらーくグループから ………
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