中国とのガス供給4千億ドル協定合意を横目に、ロシアが送る微妙なシグナル。年内訪日へ水面下で動く。
2014年7月号 GLOBAL [日ロのエネルギー協力]
ロシアによるクリミア編入など、一連のウクライナ危機の勃発を受けて、米国のオバマ政権が対ロシア制裁措置を主導し、欧州連合(EU)諸国もこれに追随するなど、米欧諸国とロシアの関係が急激に悪化した。そんな最中の5月20~21日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナ危機に際して、ロシアの立場を事実上支持した中国の上海を公式訪問し、習近平国家主席と会談。来年の第2次大戦戦勝70周年記念行事を合同開催することなどを含む共同声明を発表した。その後、東シナ海で行われた合同軍事演習の開催式にも一緒に出席した他、10年越しの懸案だったロシアから中国へのパイプライン経由の天然ガス供給協定にも最終合意に達した。
これは年間380億立方メートルを30年間供給するという、総額4千億ドルに達する契約である。天然ガス供給源は、東シベリアのサハ共和国のチャヤンダ鉱区とイル ………
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