代理出産を認める国はごくわずか。「不妊治療医のため」と揶揄される法案が登場したのはなぜか。
2014年7月号 LIFE
代理出産と卵子提供を認める特定生殖補助医療法案を、自民党プロジェクトチーム(PT)がまとめ、秋の臨時国会での成立を目指している。医療技術の拡大を最優先し、「不妊治療医のための法律」と揶揄される内容だ。現在、生殖補助医療の指針となっているのは、厚生労働省の専門家部会が2003年に公表した報告書。長野県の根津八紘医師が卵子提供や代理出産を手がけて物議をかもしたことなどを受けて作られた。報告書は代理出産を「代理母に命の危険を及ぼす」として禁じ、卵子提供は容認するものの「命を誕生させる技術をむやみに拡大すべきでない」と限定するよう求めている。同時に、指針の実効性を保つためにも、こうした技術で生まれた子の親は誰かで争いが起きないためにも、早急な法整備を求め、法律が整うまで卵子提供も行うべきでないとした。もとより、人によって価値観が異なる難しいテーマ。国 ………
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