最高裁の原発訴訟「研究会」で、従来の判断基準に疑問を投げかける意見が続出。「大飯」に続く差し止めが相次ぐか。
2014年7月号 BUSINESS [「大飯判決」の衝撃]
裁判所に原発を止められるわけがない。関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を差し止めた5月21日の福井地裁判決(樋口英明裁判長)は、一部の人たちのこんな思い込みを打ち砕いた。実は、福島第一原発の事故後に開かれた裁判官の研究会では、原発の安全性に関する判断基準見直しなどを求める意見が出ていた。今回はこうした意見が反映した結果とみられ、同様の差し止め判決が今後相次ぐ可能性もある。原発をめぐっては、1973年以降、周辺住民らが地震に対する安全性や原子力技術の危険性などを理由として、国の設置許可取り消しを求める行政訴訟や電力会社に建設や運転の差し止めを求める民事訴訟などを繰り返し起こしてきた。提訴の順でみると、行政訴訟は四国電力伊方1号機訴訟(73年、松山地裁)、日本原子力発電東海第二訴訟(75年、水戸地裁)、東京電力福島第二1号機訴訟(同、福島地裁)、伊方2号機 ………
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