「一党支配の維持」がすべて。社会の変化に適応できなければ共産党は生き残れない。
2014年7月号 GLOBAL [特別寄稿]
習近平の目には何が映り、中国という大国をどこへ導こうとしているのか――。世界の中国研究者たちは今、この問いに頭を悩ませている。2012年11月の共産党大会で最高指導者(党総書記)の座に就いた習は、直後のスピーチで「党内に汚職、民衆との乖離、形式主義などの問題が存在する」と率直に語り、改革への強い意欲を示した。そして、「トラとハエ(大物と小物)を同時に叩く」と宣言して、汚職取り締まりを強化した。経済面では市場メカニズムを重視し、民営企業や外資への市場開放を進める方針を打ち出した。だが、その一方ではメディアの報道やインターネット上の言論に対する統制を強め、人権活動家を次々に拘束したり、宗教活動に圧力を加えるなど、改革に逆行するかのような振る舞いも目立つ。習は果たして本当に改革者なのか、それとも改革者を演じているだけなのか。
対外関係についても、習 ………
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