2014年8月号 連載 [監査役 最後の一線 第40回]
安倍晋三内閣は6月24日、新しい成長戦略「『日本再興戦略』改訂2014」を閣議決定した。昨年6月に決めた「日本再興戦略」の改訂版という位置づけだが、昨年は海外投資家などから「不十分だ」との痛烈な批判を浴びただけに、見直し版でどれだけ具体的な改革に踏み込めるかが注目された。今回の改訂版のポイントは「日本の『稼ぐ力』を取り戻す」として、企業に変化を求めたこと。コーポレートガバナンス(企業統治)の強化が真っ先に掲げられた。同日に閣議決定した「骨太の方針」では、法人税率を20%台にまで引き下げる方針が明記されたが、企業経営者に減税という「アメ」を与える一方で、企業に従来のような「緩い経営」や「甘い経営」を許してきた日本流のコーポレートガバナンス制度の見直しを打ち出したのだ。いわばアメとムチをワンセットにしたわけだ。具体的な政策の柱は「コーポレートガバナン ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。