明日は我が身「ベネッセ巨額補償」

新浪剛史と原田泳幸。2人のカリスマ経営者の急場凌ぎが日本企業の足を引っ張る。

2014年9月号 BUSINESS

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2千万件を超える顧客情報が漏洩したベネッセホールディングスが、その収拾に苦しんでいる。「金銭補償はしない」。当初の方針を撤回し、顧客に総額20‌0億円の補償をすることにしたが、明日は我が身の大手企業は巨額補償に戦々恐々。騒動は安倍内閣の成長戦略にも暗い影を落としつつある。

「最低でも500円」が相場

今年度見込んでいた連結最終利益(213億円)をほぼすべて顧客への補償に充てると表明したのに、ベネッセへの逆風は収まる気配がない。原田泳幸社長は記者会見で「ベネッセは被害者か加害者か」と詰められて「これだけ迷惑をかけたという意味で、加害者と思っている」と明言せざるを得なかった。当初原田氏は、件数こそ多いものの、きちんと発表して説明すれば大事には至らない、と考えていたようだ。これまでに判明した漏洩情報の中身は1993年から昨年までに生まれた子供の氏名や住所、生年月日、保護者名など。 ………

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