FIFA幹部らが盛大に甘い汁を吸う巨大利権の構図。リオ逮捕劇で明るみに出た。
2014年9月号 LIFE
7月10日、FIFA (国際サッカー連盟)ワールドカップ(W杯)準決勝で開催国ブラジルがドイツに1-7と歴史的な大敗を喫した翌々日の正午、リオデジャネイロの海沿いにある高級ホテル、コパカバーナ・パレスで、電通が関係者を招いてガラ(感謝宴)を開いていた。サッカー界のセレブやFIFA事務局長のジェローム・ヴァルケら理事全員が揃う華やかな会場に出入りする客に、地元ブラジル警察が目を光らせていたはずだ。FIFAの公式パートナー、マッチ・ホスピタリティーAGのCEO(最高経営責任者)レイモンド・ウィーラン(64)が姿をくらましていたからだ。彼は観戦チケットをダフ屋組織に横流しした疑いで3日前に逮捕されて釈放されたが、この日朝、ホテルの裏口から逃げたのだ。警察はウィーランの部屋から、観戦チケットやスタジアムでの飲食やギフトなどをセットにした企業接待用のホスピタリティー・パッ ………
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