2014年10月号 BUSINESS
ブラジルとロシア、インド、中国、南アフリカのBRICS5カ国は7月、ブラジルで開いた首脳会議で「新開発銀行」と「新たな外貨準備基金」の創設を決めた。それぞれ新興国版の「世界銀行」「国際通貨基金(IMF)」であり、第2次大戦後のブレトンウッズ体制に挑む「新世界秩序」を目指す。しかしブレトンウッズの首魁、米国の反応は冷淡だ。米政府高官は「BとRは成長が低迷し、IとCはいがみ合い、そしてSは脆弱すぎる」と漏らした。米国が今、警戒しているのは、BRICSによる新世界秩序ではない。21世紀の「中華秩序」だ。その先兵の名を「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」という。AIIBは昨年、中国の習近平主席が創設を提唱した国際金融機関だ。アジアで増すインフラ開発需要に応じ、積極的に資金を供給すると訴え、アジア各国に出資を呼び掛けてきた。資本金は1千億ドル規模となる見通しで、中国は11月に北 ………
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