2014年11月号 連載
「王様はどうして裸なの?」
無邪気な子どもには、見えたものをそのまま聞く力がある。果たしてそれを言わなくなることが大人なのか。無邪気な大人、これは強い。
特集を組まれても「これだけ?」と思わされることの多い雑誌媒体の中で、毎号、行間を読む面白さを味わえる。創刊時、万事に慎重な息子に購読を奨めると、「1年購読にしました」と。幸い8年目100号を数え、存在は世に確たるものとなったか。
見本誌に「女性に媚びることなく彼女達が読むに堪える編集を目指す」とあるがここはどうだったか。過去に女性の執筆者は片手程度、発展の余地大いにアリと見ている。
最近の見出しは時にどぎつく暗澹たる思いもするが、ファクツを超えて歩を進めるには善を信じる力が要る。斬るべき悪と向かう時、育むべき善にもっと光を当てられたら、総合誌としてのクオリティが一段上がるのではないだろうか。
福寿手帳が届いた。千の耳、万の目の届くほうがよほど嬉しい。
中林メグミ