ハロウィーンのサプライズは、増税推進で景気見通しを誤った日銀の「やり直し」。次は消費増税スキップだ。
2014年12月号 BUSINESS [黒田日銀の追加緩和]
日銀は10月31日のハロウィーンに長期国債の購入を約80兆円に増やす追加金融緩和を決めた。米国のFRB(連邦準備理事会)が追加緩和をやめた日だったので世界が驚いた。以前の日銀は地ならしとして情報リークしながらサプライズなしの小出しをしていたが、今回の情報リークなしの手際良さを評価したい。ただ、記者会見では、いつもの黒田日銀総裁の強気は見られず、終始慎重な印象だった。会見で再増税との関係を問われた黒田総裁は「消費税の再引き上げは政府が経済動向を見て決めることで、我々の関与するところではない。決定に影響を与えようというつもりもないし、そのようなことにはならない」と、これまでの消費増税を推進するかのような発言を取り下げた。これまでの黒田総裁の発言は、中央銀行総裁の所管範囲外で、あたかも財務省OBとして義理立てして財務省の別働隊のようだった。世界の中央銀 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。