2014年12月号 POLITICS
「女性閣僚でちゃんとしているのは私だけでしょう?」 経済産業大臣に就任した直後、小渕優子はこう近しい人に問いかけていた。それからわずか1カ月半後、女性初の首相かと言われた小渕は、不明朗な政治資金の責任を取り辞任。将来の女性宰相どころか、地検特捜部の捜索まで入って議員辞職の危機に立たされている。当の経産省は意外なほど静かというか、むしろホッとした空気が幹部の間に流れている。なぜか? いよいよ次の通常国会で山場を迎える電力システム改革に、小渕が極めて消極的だと見られていたからだ。小渕と電力業界との結びつきは薄い。だが、彼女の所属する旧経世会(額賀派)の影、とりわけ小渕の親代わりともいうべき野中広務元官房長官の影を経産省は意識していた。野中の日程管理を一手に引き受けてきた女性秘書、石川幸子を小渕は自ら口説き、事務所入りさせたほど近いからだ。し ………
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