実現性の乏しい業績見通しをイケシャアシャアと公表し、日経新聞を駆使した「誇大」広報を繰り返している。
2014年12月号 BUSINESS [日経使った「誇大」広報]
10月末に電機大手8社の2014年4~9月期決算が出そろった。ソニーが主力と位置付けていたスマホ事業で約1800億円の巨額損失を計上。上期としては5年ぶりの営業赤字に転落したため、「一人負け」の様相を呈しているが、その背後に「負け組」が息を潜めている。シャープだ。シャープの連結当期純損益は47億円の黒字。前期は43億円の赤字で、4年ぶりに中間黒字を計上したと強調した。経営危機から脱し、再建がそれなりに進んでいるかに装うが、内実はお寒い限り。本誌14年9月号で指摘したように、192億円の訴訟引当金戻し入れ益の計上によって、かろうじて水面に鼻を出したに過ぎない。
4~9月期を最終黒字にするための苦心惨憺が窺える。まずはパイオニア株の売却だ。07年、シャープはパイオニアの第三者割当増資を引き受け(414億円を出資)、筆頭株主に就いた。ところがこの資本業務提携はほ ………
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