中国側は日米連合航空戦力を強く意識しており、劣勢を挽回する二つの手段を準備している。
2015年1月号 DEEP
航空自衛隊による中国軍機に対するスクランブル(緊急発進)が急増している。2009年の38回が13年には415回に増え、14年7~9月の3カ月だけでも103回を数える。中国側の対応は荒っぽくなり、5月24日と6月11日の2度にわたり、東シナ海の公海上空でスクランブルをかけてきた中国の戦闘機(Su-27=J-11)は、海上自衛隊のOP-3Cと航空自衛隊のYS-11EBに対して30~50mの異常接近を仕掛けた。この空域は、日中防空識別圏が重なるところだった。自衛隊関係者によると「日中対峙は、いつ偶発的な衝突が発生してもおかしくないレベル」と言う。日中軍機の摩擦は、海上より武力衝突に発展する蓋然性が高い。国際法上で外国軍艦の領海立ち入りは「無害通航権」が認められているが、外国航空機による「領空侵犯」対処は、いきなり「撃墜」も、原則として認められている。尖閣諸島の領有権を日中間で争い、互 ………
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