「ユダヤ人の祖国」へ純化、アラビア語を公用語から外す法案で、左右激突の3月総選挙。
2015年2月号 GLOBAL
「今回の選挙は国政の行方を握っている」――イスラエルで選挙があるたびにメディアだけが大騒ぎしている感があるが、今回は違う。前回の総選挙から約2年で3月17日に総選挙が行われることになったのは、イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザへの進攻やイスラエルを「ユダヤ人の祖国」と定義する法案をめぐり、閣内の右派や極右政党と中道派の対立が激化、右派リクードを率いるベンヤミン・ネタニヤフ首相が中道派の2閣僚ヤイル・ラピド財務相(イェシュ・アティド党首)とツィピ・リブニ法相(ハトヌア代表)の解任に踏み切ったからだ。ネタニヤフが推進する「ユダヤ人の祖国」法案が成立すれば、アラビア語が公用語からはずされ、最高裁判所の権力が弱まるなどするため、人口の2割を構成するアラブ系イスラエル人を中心に懸念が広がっている。イスラエルは全国一区の完全比例代表選挙制度で少数政党が乱立 ………
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