国家戦略特区「店ざらし」の反目

アベノミクスに虫がわく。国と地方が不協和音。海外では首相随行企業に贈賄疑惑も。

2015年2月号 POLITICS

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株価乱高下や経済指標の悪化など、先行きを不安視する声も出始めたアベノミクスに“悪い虫”がわいた。成長戦略の目玉となっている国家戦略特区構想が遅々として進まない。国家戦略特区は安倍晋三首相の主導で転がり始めたプロジェクトだが、役所間の不協和音が聞こえてくる。戦略特区の指定区域は「国際イノベーション」の東京圏と「医療イノベーション」の関西圏のほか、農業分野の新潟県新潟市と兵庫県養父市、観光分野の沖縄県、そして創業支援の福岡県福岡市。報道ベースでそれぞれが政府から区域計画の認定を受けるなど、スタートに向けて着実に進んでいるかに見えるが、内実は必ずしもそうではない。

福岡市と経産省の角逐

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