官邸の後押しで49歳の「野心家」CIOが登場。年金運用の組織見直しで塩崎厚労相と対立し霞が関震撼。
2015年2月号 BUSINESS [官邸vs厚労相バトル ]
安倍自民の圧勝に終わった総選挙から5日後の12月19日、首相官邸に厚生労働大臣、塩崎恭久が呼ばれた。呼び出したのは官房長官の菅義偉。塩崎に会った菅は一枚の紙を手渡したという。「GPIF改革について」との表題が付いていたが署名はない。形のうえでは非公式のメモ書きだが、官房長官が所管大臣に手渡したことで「官邸の指示」という意味合いを持つ。厚労省に戻った塩崎から内容を聞いた村木厚子事務次官以下の厚労省幹部の顔色はみるみる変わった。GPIFは厚労省が所管する「年金積立金管理運用独立行政法人」(旧年金福祉事業団)。130兆円にのぼる国民の年金資産を運用する世界有数の機関投資家だ。安倍晋三首相は昨年1月、ダボスの世界経済フォーラムの基調講演で、「成長持続へGPIFを改革する」とアピール、これが海外投資家の日本株への期待となって株価を下支えしてきた。首相の“国際公約”を ………
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