海外展開にはメガファーマの「虎の尾」を踏むリスクが潜む。調査も見通しも甘かった。
2015年3月号 BUSINESS
国内製薬企業の高株価が続く中、独歩安を続けているのが第一三共だ。巨額の損失を計上することになった元凶のインド子会社、ランバクシー・ラボラトリーズの売却を昨年4月に決定したものの、それからも株式市場の反応は冷淡だ。経営トップは買収失敗の責任をとらず、代わりに1月末までに約5%の人員削減を実施した。再浮上のキッカケとしたかった大型新薬エドキサバンの米国承認にはケチがつき、さらに米国での営業活動に関して3900万ドルの和解金支払いに応ずるなど負の連鎖を断ち切れない。乾坤一擲(けんこんいつてき)、さらなる大型再編を狙うと見られたが、相手と目される国内大手は冷ややかだ。救いの神は現れそうにない。
ランバクシーは、昨年末に同じインドのサン・ファーマシューティカル・インダストリーズ(サン・ファーマ)と株式交換により統合される予定だった。それがインド当局の ………
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