EU大国のフランスで経済不振と反緊縮に乗じ、極右ルペンが「第二のチプラス」となるか。
2015年4月号 BUSINESS
欧州は今回もドラギ・マジックに再び救われたというべきなのだろうか。3月9日から予定通り域内各国の国債買い入れを始める、というマリオ・ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の発言に、欧州各国の株式、債券相場は噴き上げた。ギリシャ破綻をひとまず先送りしている間に、ECBがたっぷり供給してくれるマネーで「踊らにゃ損損」と言わんばかりの光景である。ドラギ総裁のお膝元のイタリア経済は大丈夫なのか。そう言いたくなるが、経済不振と政治不安ならもっと心配な国がある。フランソワ・オランド大統領のもとで、何から何までうまく行かないフランスである。もちろん内外の市場参加者は、不都合な真実から目を背けたがる。ECBの見通しでは、2015年のユーロ圏の実質国内総生産(GDP)の増加率(実質成長率)は1.5%、16年は1.9%と、昨年12月時点の予想(15年1.0%、16年1.5%)から上方修正。これに伴い ………
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