2015年4月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]
中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)が年内に発足する。関係者によると、世界銀行や国際通貨基金(IMF)のように、加盟国が理事を派遣する制度は設けられないようだ。業務執行と投資判断は中国が牛耳る可能性が高く、中国マネーを警戒する日米の財務当局は「一党独裁体質に染まった組織になる」と批判してきた。ところが、ここに来て英国などの欧州諸国がAIIBへの参加を検討していることがわかり、日米関係者の心中は穏やかでない。AIIB創設の狙いはアジア太平洋地域のインフラ整備支援。資本金1千億ドルの大半を中国が出し、初代総裁に中国の金立群・元財政次官が就く見通しだ。27の加盟予定国にはニュージーランドやサウジアラビアなどの「高所得国」の名前もあるが、そのほとんどが支援を受ける東南アジア諸国だ。日米が主導してきたアジア開発銀行(ADB)は縄張りを荒らされるだけに、両 ………
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