護憲派と改憲派の内紛を避けるため、否定できない「緊急事態条項」にまでそっぽを向く。
2015年6月号 POLITICS
2017年の国民投票に向けて、「日本の政治」が憲法改正へ進み出した中で、民主党が自ら望んで「蚊帳の外」に身を置こうとしている。岡田克也代表と枝野幸男幹事長が率いる民主党の執行部からは、自民党総裁として憲法改正を推進してきた安倍晋三首相を非難し、改正論議に水をかける声しか聞こえてこない。主権者国民に、国会が発議する憲法改正案の是非を決めてもらうことが、民主党はそれほどいやなのだろうか。民主党の態度は、「護憲」を標榜する共産党、社民党を利するだけだ。護憲派と改憲派が混在する民主党の内紛を避けたいためかもしれないが、第二の社会党への道であり、党の地盤沈下を加速させる道である。
「戦後国会議員になってから長い間、改正できず、日本の歴史に対して申し訳ないというのが今の心境だ。国民の皆さまのお力を得て、できるだけ早期にわれわれの欲する憲法をつくってい ………
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