今秋に株式上場を予定する日本郵政の「隠れコスト」。千億円単位の負担に耐えきれるのか。
2015年7月号 BUSINESS
「日本郵政には“ユニバーサルサービス(以下US)義務”がある。赤字郵便局の閉鎖などコスト削減の余地はほとんどないのではないか」さる4月下旬から5月上旬にかけて日本郵政グループが欧米・アジアで実施したロードショー(投資家ミーティング)において、有力投資家からはそんな疑問の声が上がっていた。 日本郵政グループ3社(日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険)は今秋に株式上場を予定しているが、一部の投資家の間にはUSのコストが将来の日本郵政の重荷になり、株価が伸び悩むのではないかという見方も根強い。USとは、郵便局における郵便業務、銀行・保険窓口業務について、「あまねく全国において公平に利用できる責務」である。すべての市町村に最低ひとつ以上の郵便局を設置し、全国均一しかもなるべく安い料金で、週6日(原則1日1回)の配達を行わなければならない。日本郵便の当期純利 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。