着工が遅れ窮地。500億円の都負担で下村文科相に噛みついたが、振り上げた拳はどこへ。
2015年7月号 POLITICS
2020年東京五輪の主会場、新国立競技場(神宮外苑)の建設が暗礁に乗り上げている。国と東京都の間で“阿吽(あうん)の呼吸”で決まっていたはずの都側の500億円負担について、東京都知事の舛添要一が「公文書も議事録もない」とチャブ台をひっくり返し、1625億円(昨年5月時点)に上る建設費の調達役を担う文部科学相、下村博文は赤っ恥をかかされた。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長も泥仕合の様相を呈する舛添と下村との関係悪化にハラハラ気を揉む。着工直前になってをあげた「舛添の乱」を下村政府軍は鎮圧できるのか――。
下村と舛添の関係がギクシャクしだしたのは5月18日の都庁での会談だった。旧知の仲だけに当初は和やかだったが、下村が建設費用の一部負担の要請を切り出すと、舛添は「全体のコストはどうなっているのか」「本当に建設は間に合うのか」と楽観的な下村 ………
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