シーア派イランに断固対抗。皇太子を解任する「未知の攻撃性」にオバマの中東戦略混迷。
2015年7月号 GLOBAL
1月23日、親米・穏健派の外交路線を堅持してきた第6代サウジアラビア国王アブドッラー・ビン・アブドルアジーズが死去、バラク・オバマ米大統領が急遽予定を変更して葬儀に出席したことで、米国がいかにイスラム教スンニ派の盟主であり、世界有数の原油生産量を誇るサウジとの関係を重視しているか、その関係を断固維持するつもりであるかを印象づけた。当初はジョー・バイデン副大統領が葬儀に出席するはずだったが、オバマはインド公式訪問の日程を調整し、タージ・マハール霊廟見学を取りやめてリヤドへと向かった。アブドッラー前国王は、サウジと米国の二国間関係を「地域の安定と安全のための力」とすることに「確固たる信念と情熱をもっていた」とオバマは国王の死去を悼む声明を発表した。「両国の協力体制が緊密で力強いものであるのはアブドッラー前国王の大きな遺産である」と。
だが、5カ ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。