ペトロブラス疑獄に不況突入で支持率どん底。88万人の弾劾請求デモにも辞めそうにない。
2015年10月号 GLOBAL
「ブラジルは景気後退局面にない」と、2014年10月の大統領選挙を控えたテレビ討論会で、ブラジル大統領ジルマ・ルセフは断固否定した。それから1年も経っていないのに、ブラジルは今や本格的な不況に陥っているばかりか、この国初の女性大統領であるルセフが、弾劾される可能性すらある。ブラジルが民主国家になって、大統領が弾劾されたのは過去一度しかない。世論調査機関ダッタフォーリャが8月に行った調査によれば、ルセフの直近の支持率は1980年代半ばに軍事独裁政権から民政復帰した後の歴代大統領の中で最低を記録した。調査対象者の71%がルセフ政権について「悪い」または「非常に悪い」と答えたのである。長引く経済の低迷に加え、与党有力政治家が関与し、ブラジル史上最悪の腐敗が暴かれつつある国営石油会社ペトロブラス汚職疑惑が原因だが、これほどの低評価は90~92年の大統領で弾劾され ………
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