G20もこわごわ。急激な中国外貨準備の減少で、資源国のみか、日本でも株価が連鎖安。イエレンは動けるか。
2015年10月号 BUSINESS [人民元下げの危機連鎖]
「まずは中国が事態収束の努力をすべきだ」。トルコの首都アンカラで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議。麻生太郎財務相は世界を襲うチャイナショックについてリスクの所在を訴えたが、全体は当たり障りのない発言に終始した。「日本の空回り」を揶揄する米欧のメディアもあったが、彼らはあえて「今そこにある危機」から、目を背けている。「我々は、通貨の競争的な切り下げを回避し、あらゆる形態の保護主義に対抗する」。9月5日に発表されたG20の共同声明は、8月11~13日に中国が実施した人民元切り下げに対し、おずおずとこう言ったにとどまる。建前からすれば、人民元のSDR(国際通貨基金=IMF=の特別引き出し権)入りをめざす、為替変動の柔軟性拡大になるので、IMFも文句はいえない。
しかし、中国による一方的な通貨切り下げが、8月以降の国際金融市場の混乱を招いたのは ………
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