薄氷を渡る「プーチン来日」

「ウクライナ」経済制裁、シリアへの軍事介入、米国の牽制…相次ぐ障害に、ロシア外相も釘を刺すが。

2015年11月号 GLOBAL [安倍外交の突破口]

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延び延びになっているロシアのウラジーミル・プーチン大統領の訪日は、いつ実現するのだろうか。戦後70年談話や安保法制の懸案を終えた安倍晋三首相にとって、対中国、対米国をにらむ独自の戦略外交を構築するには欠かせぬ関門で、逆風下でも突破口を探っている。9月20~23日、岸田文雄外相がモスクワを訪問し、セルゲイ・ラブロフ外相と会談したほか、イーゴリ・シュバロフ第一副首相とともに共同議長を務める日ロ政府間委員会第11回会合を開催した。この外相会談では、2014年1月以来、行われていなかった日ロ間の平和条約問題、すなわち領土問題について、双方が受け入れ可能な解決策について話し合う次官級協議を10月8日に再開することで合意した。これらにより安倍政権は、昨年3月のロシアによるクリミア併合以来、停止状態にあったプーチン大統領の本格的な訪日準備を再開したことになる。ウクライ ………

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