シナイの旅客機墜落は、ロシアがシリアで政府軍・ヒズボラ・イラン軍と攻勢に出たことへの報復テロか。
2015年12月号 GLOBAL [シリア軍事介入の賭け]
11月6日、シリア北部を拠点とするイスラム国(IS)の支部「アレッポ州」が、エジプト・シナイ半島の姉妹組織が実行した「ロシア機撃墜」の“成功”を祝う映像をインターネットで公開した。10月31日、シナイ半島南端の観光地シャルムエルシェイクを離陸したロシアの旅客機が墜落、乗客・乗員224人全員が犠牲になった事件は、ISの犯行だったと主張する内容だ。映像の中でISは、ロシアのシリア空爆でどれだけ一般市民に被害が発生しているかを強調し、ロシアの「蛮行」に対する報復だと説明した。また、1980年代にイスラム聖戦戦士たちがアフガニスタンからソ連軍を撃退したように、今度もシリアでロシアを敗北させると不気味なメッセージを発した。ロシア機が本当にISのテロで爆破されたのかどうか、本稿執筆時点で確定的な証拠はあがっていない。しかしロシアが今や、ISテロの最大の標的と位置付けられたこ ………
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