2016年1月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]
米国で「ミュータント・サーモン」が食卓に上る日がやってくる。米食品医薬品局(FDA)が11月、遺伝子を組み換えたサケの食用販売を最終認可したのだ。このサケは遺伝子操作により通常の2倍の速さで育ち、普通のサケの半分の1年半で成魚となる。FDAは「安全に食用できる」と太鼓判を押すが、健康への影響を懸念する声は高まるばかりだ。既に米国では遺伝子操作された作物が出回っているが、動物の食用認可は史上初。食料の効率生産という点では「バイオ革命の成果」だが、消費者団体は「際限なく遺伝子操作が使われるようになる」と危機感を募らせる。「次の食用認可は、遺伝子操作で感染症への抵抗力を強化した牛や豚になる」との憶測が広がる。件のサケは、米バイオ企業「アクアバウンティ・テクノロジーズ」が、大西洋サケにキングサーモンなどの遺伝子を組み込み、開発した。通常のサケの成長が鈍る ………
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