ダイセキMCRによると見られるが、市の内部文書で驚くべき環境行政の汚れが浮かぶ。
2016年2月号 BUSINESS
「なぜ調べさせないんだ!」顔を朱にして叫ぶのは、宇都宮市の久保井永三市議会議員だ。「お引き取り下さい」手こそ出さないものの押さえ込むような勢いで懇願する小柄な男は、市の教育委員会スポーツ振興課長。市議と文教畑の課長がなぜ争うのか。ここは「うつのみや平成記念子どものもり公園冒険活動センター」。丘陵地帯の森林を活かした野外学習施設で、市内の小学5年生と中学2年生の約2万人が宿泊学習を行うところだ。この公園の土が高濃度の鉛で汚染されている事実を報じ、原因は県道を隔てて隣接する鉛精錬工場、ダイセキMCR篠井工場(東証・名証一部上場「ダイセキ」の100%子会社)の排煙である可能性が高いと指摘した本誌スクープ(14年10月号)を問題視した久保井市議は、15年6月の市議会本会議で質問に立った。柴田賢司環境部長の答弁は「駐車場のみで土壌汚染対策法(土対法)基準超えの値 ………
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