「第5次中東戦争」の恐怖に、中国も先行き不安が再燃して暗澹たる年明け。そこへ北朝鮮の「水爆」実験も。
2016年2月号 BUSINESS [海の色変わった市場]
「海の色が変わった」。1990年の日本株バブル崩壊の直後に喝破した田淵節也・元野村證券会長が生きていれば、また同じ言葉を発しただろう。「グローバル経済と市場の海の色が変わった」と。2016年に起きるのは、リーマン・ショック級の異変になる気がするほど世界の市場は不穏だ。中国、ドイツ、日本、米国、英国……。1月4日に始まった世界の株式市場は、惨憺たる幕開けとなった。上海株式市場では今年から導入されたサーキットブレーカー(取引強制停止制度)が7日の取引開始から29分後に発動され、全取引が終日停止に陥った。上海の異変は同じ時間帯の東京などアジア市場にも伝播し、同日の欧州や米国の市場も底抜け状態となった。中国ショック――マスコミはそう喧伝するが、この週に起きたのは何波もの巨大津波が世界の株式市場を襲う光景だった。
第一波はサウジアラビアによる47人の「テロリスト」 ………
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