広告主を隠したエセ記事がネットで横行。最大手の電通PRが「ジキルとハイド」では、メディアの堕落極まれり。
2016年2月号 BUSINESS [メディアと広告の退廃]
目糞鼻糞、笑わせるな、と言おう。電通パブリックリレーションズ(電通PR)社長、近見竹彦が12月1日、1年前に東証1部上場を果たした急成長のPR会社ベクトルの西江肇司社長に、きついお灸を据えた。近見は日本PR協会理事長でもあるから、業界最大手の電通と業界団体が“叱責”したにひとしい。ことの発端は11月7日付週刊ダイヤモンド誌の「ステマ症候群」記事。ステマとは、広告記事にもかかわらず、広告主を表記せず、インターネットで携帯やパソコンに配信して誘導する「ステルスマーケティング」の略。ネイティブ広告ともいう。ベクトルでステマが常態化していると批判された西江は、「われわれは広告が主ではなく、PRの依頼を受けて広告を一部でやっただけ。PR業界では長年の商慣習として編集協力費がある」と居直った。これに近見は「業界の慣習ではなくベクトルの問題だ。業界を巻き込むな」と釘を刺 ………
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