唯一、指名委員会等設置会社でないメガバンクに、森金融庁長官の「衣の下から鎧」ちらり。
2016年3月号 BUSINESS
「質の低いガバナンスは企業に致命的な影響をもたらす。ここ数年における大手行の対応を拝見していると、強い問題意識を持ってガバナンス改革に取り組んでいる金融機関と、そうではない金融機関のあいだに経営格差が生じる気がしている」2月4日、金融庁と大手銀行首脳との意見交換会の席上、森信親・金融庁長官はズバリと切り込んだ。居合わせた何人かがチラリと國部毅・三井住友銀行(SMBC)頭取を見たという。名指しこそしなかったものの、森が槍玉に挙げた「そうではない金融機関」がSMBCであることは、メガバンクのあいだでは暗黙のうちに知られている話だったからだ。森は日立製作所のガバナンス体制を高く評価しているといわれる。日立は指名委員会等設置会社で、取締役会12人のうち8人が社外取締役、執行役を兼務する取締役は2人しかいない。経営の監督と執行の分離は徹底しており、最近の東芝の ………
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